臨床経験年数と業務内容に悩むひと

臨床

リハビリ部門の中堅職員は、キャリアアップ・人材育成や後輩指導に悩む時期です。
リハビリ業務をまかされ、十分な時間が取れないと悩んでいませんか?

今回は、リハビリ専門職のキャリアアップ・人材育成や後輩指導について・・・

この記事が少しでも参考になる人

・中堅となり業務改善に悩んでいるひと
・後輩指導に悩んでいるひと

理学療法士や作業療法士など、リハビリ専門職は臨床で働き始めてから
「◯年目」という会話や表現を使います。

〇年目になったけど、これでいいのか・・・と思ったら、振り返ってみましょう。

「あのとき、こうしておけば良かった」と考えるよりも、
「次はこうしてみよう」と考えることができます。

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業務改善を任されて

まず経験年数ごとの到達目標を確認していきましょう。

日本理学療法士協会の資料より
「リハビリテーション関連職種のキャリアアップ指標」を参考にまとめてみました。
経験年数ごとにキャリアの内容が提示されています。

臨床経験年数

1〜3年目 臨床の基本
●現疾患や既往歴より各障害を理解して、評価ができる。
●介入計画を立案できる。
●文献などを活用して、科学的根拠より治療の立案ができる。
●疑問などを整理することができる。
●自分の考えを症例としてまとめることが出来る。

4〜6年  中堅
●個別性をふまえた評価ができる。
●他職種と連携ができる。
●症例提示・臨床研究について理解し、成果発表ができる。
●指導者的役割を担える。
●倫理、医療安全上の問題に対応できる。
●学会発表や論文作成または、投稿ができる。
●リハビリ科内の教育的指導ができる。

7〜9年 主任クラス
●専門性の高い臨床業務ができる。
●分科会や学術誌に研究成果を投稿・発表できる。
●役職や部門長として運営ができる。
●他職種の協働を推進できる。
●科内部門や組織の人材育成ができる。

11年〜  管理職
●リハビリ科全体の教育や業務改善に取り組める。
●リハビリ科の運営業務・運営目標を掲示できる。
●院外の各企業・学校などと連携ができる。
●職能団体・学術大会等で役職理事や役割などの業務を行い貢献する。

このように、経験年数に応じて習得するスキルは変化していきます。

スタッフ内には、研修会もあまり参加していない、
自己研鑽もあまりしていないのに、後輩指導する立場になっている場合があります。

指導できる年数のスタッフが不足している病院施設が多くなっています。

新人は悩み、だれの意見を参考にすればよいか悩んでいます・・・。

専門職は常に自己研鑽を継続する必要があります。
今後も、リハビリ専門職は毎年増えてきます。
第3者評価も意識した資格取得に取り組む必要もあります。

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後輩指導を任されて

人材育成〜若手編〜
まずは臨床の基本:評価や介入の手技をしっかりと身につけること
学生時代の臨床実習では、直接患者へ触れる機会が少なくなってきています。
同期や仲間の上下肢をかりて、触診などの練習から始めましょう。

必ず被検者になることも体験しましょう。

そうすることで、触られた感じ(強く感じる・痛く感じる)などの
経験もできるからです。

また指導者が決まり、分からないことがあれば、何をどのように聞けば良いか、
明確にすること・・解決力や想像力が身に付き、自分で判断できるようになります。

他者に伝える練習をするために、症例報告などで症例発表する機会を設けましょう。
伝える訓練をすることによって、利用者・家族へのコミュニケーションや対応力も身に付きます。

人材育成〜中堅編〜
4〜7年目の中堅スタッフは、積極的に学会発表や論文投稿をするように臨床を通じて、
自己研鑽に取り組んでみましょう。

その過程を通して論理的に考える力が養われ、日々の臨床業務にも生かせます。

また後輩指導する機会も多くなります。
後輩指導のポイント:若手スタッフを何とかしたいという気持ちが強くなると、
「できないこと」ばかりに目が向く・・・、
「できたこと」「伸びたこと」がおろそかになり指導してしまう。

業務内容に、なんで自分が・・・と思ったら、
誰でもできる仕事をしているのではなく、
誰かがやらなくてはいけないと考えましょう。  
自分の「仕事に価値」を見出し、自分自身にしかできないものとして考えよう。

人材育成〜ベテラン編〜
リハビリ業界では経験が10年程度あるとベテランと思われる。
一般的に、指導や助言の機会は減ってきます。

役職者に就き、科内業務改善などの仕事も増えてきます。

業務改善のポイント:
今までのやり方に疑問を持ってもいい・・、
動く対象は「ひと」なので、それぞれの背景があり、
ルールはあっても、マニュアルにのせるのは難しく、

自分の思いも大事であるが、組織全体の考えも含め、
自己実現をどのように考え、他者の考えを聞くことは自身の考えの変化にもつながる。

第3者評価の取得など必要と考えた人は、
管理者研修などの機会もあるため士会が主催するマネジメント研修なども受講してみましょう。

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まとめ

今後2060年まで高齢化社会が続く言われてい中で、
医療情勢も大きく変わっておきます。

セラピストとして知識・技術を身に着け、臨床業務を行い利用者に喜ばれる。

経験年数とともにセラピストとして周りの他職種より尊敬、
信頼され、必要とされる。

こうした想いをしているセラピストは多いです。
その気持ちを大切に・・・。

セラピストとしてこのプロセスを身に着ければ
どの職場に行っても成長し続けることができます。

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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