親として少しでも子どもの運動神経は良い方がいいなと思っています。
でも、自分が運動音痴だったから無理なのかな…
安心してください!
子どもの運動神経は、遺伝子に関係なく、
適切な時期にトレーニングをすることで運動機能が向上していきます。
今回は、子どもの運動機能が上がる適切なタイミングや、
運動神経を良くするトレーニングを日常生活の遊びの中でできる内容を記載します。
ゴールデンエイジについて
まず初めに、ゴールデンエイジという言葉を聞いたことがありますか?
ゴールデンエイジとは、運動に関する機能を向上させることが
できる期間のことをいいます。
この期間でいろんな運動経験をすることによって、
運動センスがある程度決定される期間となります。
一般的に、ゴールデンエイジは、3~14歳と言われています。
最もセンスを身につけられるのは9~11歳。
そして、3~8歳はプレゴールデンエイジと呼ばれています。
3〜8歳の時期はまだまだ、運動機能が乏しい年齢です。
「しっかりしなさい」とだめだしを言いたくなることでしょうが、
この時期に、いろいろな遊びやスポーツを体験させることが重要です。
そして、12~14歳の時期は、ポストゴールデンエイジと言われており、
運動神経はこの時点である程度完成されます。
このように、ゴールデンエイジにもさまざまなタイミングがあり、
3~8歳のプレゴールデンエイジは、ゴールデンエイジに突入するための準備期間として、
かなり重要な期間となります。
3~8歳のプレゴールデンエイジでは、神経回路の80%が形成される期間です。
ここで、いろいろな運動を経験させることで運動機能の向上を促すことができます。
ここで学んだ動作経験が、脳神経の発達に影響をして、立ち直り反応やバランス感覚、
そして集中力などが身に付くこととなります。
しかし、いきなり実践的なスポーツの指導などをしてはなりません。
プレゴールデンエイジはいろいろな運動をさせることが大切です。
幼いころから特定のスポーツでトップを目指すこともいいですが、
プレゴールデンエイジ期にいろいろなスポーツや運動を体験させることが大切です。
なぜなら、いろいろな運をすることで脳神経回路がつくられ、
脳内の体性感覚を成長させるからです。
まずは、2~5歳程度になるまでは、スポーツではなく遊びの中で
運動習慣を身につけていきましょう。
例えば、まずはかけっこやジャンプなどの身体を使ったシンプルな遊びをしましょう。
足裏の感覚と下肢からの感覚をフィードバックして脳神経を発達させるためです。
次にボール遊びなどの道具を使い、体と道具とのバランスを覚えられるからです。
そして、6歳になったころから体力もつき、運動機能が身に付く時期です。
スピードや正確性がわかる運動を取り入れることも大事となります。
いろいろなことに興味を持つ時期なので、どんどん目移りしてきて、
すぐに飽きてしまうこともあるかもしれません。
じっくり見守ることも重要です。
オススメの遊び道具
バランスボール。

家の中で遊べ、バランスボールに座るだけで、体幹が鍛えられます。
さらにバランス機能や立ち直り反応が身に付き、しなやかな身体が身に付きます。
暗黙知について
身体内の記憶として身に付き、他人に伝えることができないものが「暗黙知」となり、
これが「勘」と呼ばれています。
人間は五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)および「運動」「平衡」「内臓」の各感覚が優れていると言われていますが、
現在では「感覚」「知覚」「認知」の区別をしないで、これら全体を「認知」として捉えることが多いようです。
「暗黙知」は認知の領域を超え、他人に言葉で伝えることが難しい、
また個人が独自に習得する独特な知識であると考えられています。
この「暗黙知」は、他人と共有しているかどうかを確認することは
難しいと考えられています。
スポーツの現場で動作を教えるときも、「こんな感じ」と教えることはできても、
その認知感覚や感性を指導者と選手で一致しているかどうかは確認できないです。
コーチングの中でその感覚を教えるわけではなく、選手側が認知機能や体性感覚を
意識付けを行うことが重要であり、選手個人が独自に習得する「勘」=「暗黙知」を
どのように身に付けていくのかが重要となります。
コーチングの中で言語化できているものは、感覚の世界ではほんの一部でしかないのです。
言語化できない「暗黙知」の世界にこそ動作の本質があり、トップアスリートが身に着けた
能力といえるのではないでしょうか。
近年では、運動時の脳神経や脳の使っている領域を科学的に研究しています。
言語化できないことを、AIやロボットスーツなどが感覚を指導してくれる時代が
来るかもしれません。
まとめ
3~8歳のプレゴールデンエイジにあたる期間に、
いろいろな運動することで脳神経の発達や感覚を身につけさせることで、
子供の運動機能を向上させることが期待できます。
遊びを通して運動することを身につけさせていき、
6~8歳まではさまざまなスポーツを経験させましょう。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
コメント