介護現場の離職率が高いという報道やイメージを持っていませんか?
他職種から見た介護士の離職率や離職理由についてまとめました。
介護領域へ転職しようと考えている人にも参考になれば幸いです。
「介護労働実態調査」によると、介護士の離職率は年間16.2%。
厚生労働省の雇用動向調査結果の概況では、他の職種の平均離職率は年間14.9%。
平均より少し高い数値となっていますが、大きな差ではありません。
介護士の離職率は他の業種と比べて極めて高いわけではないです。
この調査では宿泊業・飲食サービス業の離職率30%。
生活関連サービス業・娯楽業は22.1%という結果が出ています。
これらの職種と比較すると、介護士の離職率は下がっています。
介護職を離職する理由は様々です。
長く続けられる仕事として介護職を選ぶのであれば、
どんな理由で離職するのか、知っておきたいものです。
離職理由の上位3つ
・職場の人間関係
・不規則な勤務形態
・給与が低い
職場の人間関係
離職理由として、職場の人間関係をあげる方は多いですね。
介護職に限ったことではなく、様々な職域で退職理由となります。
ただ、介護職は自分のペースでこなすというよりは、いろいろな職種がチームとなり、
協力して1人の利用者を支援する仕事です。人間関係が重要になります。
例えば、介護施設に勤務する場合は、複数の職員や他職種が利用者を同時に見ながらケアを
進めるため、互いに協力しあうことが必要となります。
介護度が高い方の身体介護であれば、2人以上で行うことが多く。
そのため、普段から周りの方との仕事内容や役割を把握する必要があり、
ばらばらで介助を行うと良いケアにはつながらないのです。
コミュニケーションの必要な仕事だから、スタッフ間の良好な関係が魅力の事業所もあります。
人間関係が不安な場合は、このような事業所を中心的にチェックするのがおすすめです。
仕事内容からみると、
看護師は身体状態を把握し、血圧や血糖値・傷の処置などを行い。
身体全体を管理することです。
リハビリ職は、身体機能を評価して治療や生活の場面でアドバイスや工夫をしていきます。
介護職は、入浴や食事・トイレなどの生活場面に介入していきます。
しかし利用者の一連の生活に関する場面であるのに、
それぞれの立場で意見を言われることに介護士が疲労やストレスを感じることがあるようです。
個人では、仕事にやりがいを持ち、取り組んでいくことが大事となります。
やりがいをどのような場面なのかも具体的に描いておいてください。
少人数の介護施設で職場見学する場合は、介護職内での人間関係を尋ねることと、
他職種との関わり方や他職種の管理者がどのような人なのかもチェックしてみてください。
給与が安い
介護職は「給与が安い」というイメージを持つ方も多いでしょう。
他の職種に比べると給与が低い傾向にあるのは確かです。
しかし介護職ならではの特徴も影響しています。
介護職は、未経験や無資格から始めることができます。
そのため、初めは給与が低い場合も確かにあります。
しかし、経験年数や資格取得等により、給与アップが見込める仕事です。
実際にケアマネや社会福祉士などの資格を取得するかたも多いです。
身近に資格と仕事の内容や役割をみて、目標にできるからです。
また、介護職の処遇について、徐々に年収アップにつながってきています。
ある年の介護職の平均年収は361万円でしたが、翌年には395万円にアップ。
1年の間に34万円も増加し、処遇改善手当などの待遇面で改善が進められています。
不規則な職場環境
介護職は不規則な勤務体系で働かざるを得ないこともあります。
入所施設では24時間365日体制。
夜勤や早出、遅出などのシフト勤務になります。
夜勤が多い場合は、深夜手当などがつく喜びを感じる人もいますが、
体力的に負担が大きいと感じる方もいます。
体が基本の仕事でもあるため、無理をすることに抵抗があるのは、当然です。
不規則勤務は辛いという方は、日勤帯のみ提供する通所系の事業所や
訪問系の事業所もあります。
通所系では、終業時間も決まっていますので、お子さんをお持ちの方も働きやすくなります。
ワークライフバランスに合いそうな職場が見つかります。
「これから、介護職に転職してみたい」
「介護職で働いているけど、なんだか不安や不満がある」という方は、
求人を出している事業所をチェックしてみましょう。
希望通りのお仕事が見つかるかもしれません。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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