「学校検診を受けたのに、なぜ早く見つけられなかったのか」
側弯症の見落とし。
学校検診には、側弯症の検査を含む運動器検診は、
学校保健安全法の施行規則で、学校検診の必須項目とされています。
府士会の理学療法士協会でも「学校保健活動登録講座」の研修会を開催しています。
講習を受講して受講証明書を交付され、学校保健活動の協力者として府士会に登録。
小中学校の運動器機能予備調査へ参加することもあります。
側弯症とは、ねじれを伴い背骨が左右に曲がる病気。
生まれつきのケースもありますが、8割以上が原因不明。
思春期に発生しやすく、13~14歳の女子では100人中2~3人見つかると言われています。
症状が進むと外見の問題もありますが、肺も圧迫され呼吸機能の低下にもつながります。
検査での地域格差
学校の検診で機器による側弯症検査を導入しているのは、12都道府県。
機器は、1台数百万円と高額なため、普及への大きな壁となっている。
しかも、導入している全ての学校で実施しているわけではありません。
手術について
背骨の湾曲を確認します。
大きい部位で角度を『コブ角』と言います。
コブ角が10度以上を側弯症と診断します。
17度以上では、重症の側弯症。
45度以上では、手術が必要になります。
早期の発見で、装具療法で進行を抑えることができます。
リハビリについて
整体やマッサージで改善をうたった広告がありますが、
有効性は証明されていません。
また、自然によくなることもありません。
硬くなっている部位のストレッチや背骨の矯正、バランス改善のための運動を行います。
座位姿勢を修正して、脊柱にの筋のバランスを調整します。
自宅でも一人で行える姿勢や運動を指導します。
リハビリを行うにあたり、以下の点には注意が必要です。
変形が改善することも見込まれますが、完全に真っ直ぐな背骨に戻るというものではありません。
変形の程度を悪化させないことを目標とし、今後どのように側弯症と付き合っていくか。
リハビリの内容はマッサージやいわゆる背骨矯正などではなく、
ご自身で積極的かつ意欲的に運動を行うものです。
リハビリの効果は、リハビリのみでは期待できません。
ご自宅でもできるストレッチ・トレーニングを、
ご家族の協力のもとご自宅でも継続して行ってください。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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